立札の謎 の最近のブログ記事

立札の謎

 お雛さまや五月人形だけでなく、日本人形など、人形屋の店頭に並んでいる商品のほとんどに木の「立札」がつけられています。「作札」とか「まねき」ともいわれますが、作者名や品名、素材、中には店名の書かれたものまであります。
 
  お雛さまでも、昭和初期のころのものにはつけられていませんでしたので、戦後つけられるようになったものだと思います。

3_vol7.jpg 

 本来、これはお店で販売するときに「○○の作った作品」ということがわかるようにつけられたものだったのですが、今では、誰が作ったかと言うよりも、立札自身が商品の一部のようになって、中には人形より立派なのではないかというものまであります。
  立札は本来、作品の簡単な説明のためにつけられたものなので、ご家庭で飾っていただくときにはつけないのが本当です。品のよいお雛さまに大きな立札がついていると仰々しい感じを私は受けてしまいます。概して廉価なものほど金箔が施してあったり、立派なものがつけられているのは、上質な作品をこしらえる職人さんほど立札が目立たないよう考えておられるからでしょう。

  中には、実在しない作者名や販売店名が大書・印刷されている立札もあり、何のためのものかよくわかりません。逆に名匠と言われる方の中には、この立札をつけられない方もあります。また、美術人形の作家の方たちは立札などはあまりつけられませんね。
  京都の高級品を扱っておられる人形屋さんの中には、店頭でも立札をつけられないところがあり、「我が意を得た」ように思いました。

  上手下手はさておき、作者が自分で書いたこぢんまりした立札はなかなか良いものです。写真は30年ほど前、初代・米洲が自身で書いた立札です。味のある字で、こういう立札ですと人形と一緒に並べても違和感がありません。

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうち立札の謎 カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは破魔弓?破魔矢?の謎です。

次のカテゴリは笏(しゃく)と桧扇(ひおうぎ)です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

大西人形本店Webリンク

Powered by Movable Type 4.261