「貝合わせ」と「貝桶(かいおけ)」 の最近のブログ記事

「貝合わせ」と「貝桶(かいおけ)」

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 貝合わせってご存知の方も多いと思いますが、ハマグリの内側に絵を描いて、トランプの神経衰弱のように同じ絵を当てる遊びです。遊びと言いましたが、昔はとても格式の高い行事で、これを始める時は八坂神社はじめ神主さん数人の立会いのもと、おごそかに行われたようです。

 貝桶は50~60cmくらいの高さの八角形で、足のついた皿に乗っていて、重箱のように二段になったものもあります。

 貝合わせ、貝桶はその格式の高さと、貝は他の貝とは合わないことから貞節の証とされ、輿入れのときの最も大切なお道具とされていたようです。お雛さまの脇にも飾られるのはそういう訳なんです。

 これの新造のご依頼を受けた時は、たいへんうれしゅうございました。木工、漆、蒔絵、房、箔押し、描画など、伝統工芸の粋を集めたようなものです。ただ、数十年間というもの造られたことがなく、日本中探しても資料らしい資料がありません。そこで、徳川美術館さま始め、いろいろなところで教えを乞いながら完成したのが、画面のものです。

 貝合わせの絵は、藤原阿南画伯にお願いして描いていただきました。

 これを持ってお嫁入りされるお嬢さんはなんて幸せなんでしょう。貝合わせは正に、ご両親の愛情が形になったものなんですね。