幸せな時間

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数年前にお雛さまをお買い上げいただいたお客様から、当店の新聞広告を見てお電話をいただきました。多少、脚色はございますが以下のような内容です。

「数年前、近くのマンションに住んでいる息子のところに孫娘が誕生し、嫁の実家からお雛さまが贈られました。マンションは狭いので、実家の方に飾らせていただくようにと、小ぶりですが立派な七段飾りです。嫁は飾る手間などを思い、簡単なものを望んだようですが、ご両親のご希望で最後には嫁も納得して決められたようです。

幼稚園に通い始めた孫と、今年初めて一緒にお雛さまを飾りました。前年まで触ってはいけない、と言われていたお雛さまを自分も飾ることができることに、目をきらきらさせて飾りました。その時間の、なんと幸せなこと!指先くらいのお椀、引き出しのあくタンス、五人囃子の太鼓の持たせ方、お殿様の刀が抜けること、ひとつひとつに驚き、喜ぶ姿。飾り終えるのが残念で、自分の古いお雛さまも一緒に飾ることにしました。ママのお雛さまもご実家から持ってきてもらい、三代揃っての雛祭り。ママも七段飾りにして本当によかったと言ってくれて、改めてご実家には感謝しています。この幸せな時間をあと何年繰り返せるか・・・」という内容です。

改めて、わたしたちの仕事はお客様の幸せな時間もお世話しているのだと、責任を感じました。

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