端午の節句 ~家紋~

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お雛さまの売り出しも一応今日で終わり、明日からは端午の節句~五月人形~の売り出しです。

お雛さまはどれもきれいで店内も華やかですが、五月人形も趣きは異なりますが、美しいものがたくさんあります。

当店では、戦国武将の鎧(ヨロイ)や兜(カブト)は扱っておりません。よくお尋ねをいただくのですが、お節句の飾りは健やかなご成長の祈願、厄除けの意味のものですので、基本は「だれのものでもない、お子様だけのもの」でなければならず、たくさんの敵兵をやっつけたことの分かっている武将のものを飾ることは、あまり縁起が良いとはいえないので、江戸時代でもありませんでした。

できれば、お子様用に新しくデザインして作る、というのが本来の姿です。でも、そんなことをしたらとんでもない金額になってしまいますので、「だれだれの兜」という手あかのついていない、なるべく普遍的なデザインの鎧・兜をお勧めしているのです。片目の武将とか、三途の川の渡し賃をつけた兜、非業の最期を遂げた武将の兜など、当店はお子様のお節句のお祝いにお勧めしたくないのです。もちろん、趣味でご自分用にそうした鎧・兜をお求めになるのはまったく問題ありません。

さて、鎧・兜には必ず下に足のついた箱=櫃(ヒツ)=がついています。正倉院のかたちを模したといわれていますが、湿気から中身を守るために足がついています。この櫃にご希望によって家紋(御定紋)をお入れすることができます。シールや出来合いのものを両面テープで貼ったりするのではなく、本金粉を用いて一つずつ手描き蒔絵でお入れします。美しく、誇り高いものです。

こうしたことも、お子様が大人になっても端午の節句を祝うしつらえとしてお飾りいただけるようにとの考えからです。

ベビー用品や玩具ではない、大切な節句のしつらえとしての五月人形をお選びください。

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