馬と虎 ~その一~
馬と虎のある楽しいお節句飾りの風景
端午の節句には馬や虎がよく飾られます。
馬に関しては、藤原行成(ふじわらのゆきなり)の「権記(ごんき)」長保五年(一〇〇三年)五月五日のところに、「左府(道長)の許に参った。『端午の日には必ず馬走を見る』ということだ。そこで相府(道長)は馬を見られた。また、内裏でも御馬御覧が行われた。」(講談社学術文庫)とあるように、端午の節句に馬の競争を見るのは恒例になっていました。宮中での行事としては、薬玉の掛け替えなどがあったのですが、上司の道長はこれにはあまり興味がなかったようで少ししか触れていません。やはり、競馬の方が見ていても楽しかったのでしょう。
鎌倉時代になって武士が台頭してくると、馬の競技はいっそう盛んになりました。現代でも、高価な自動車に乗って走らせたくなるのと同じ感覚でしょう。良い馬の価格は家一軒より高いといわれていますので、フェラーリよりも高かったかもしれません。そういえば、フェラーリのエンブレムは馬ですね。
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