大西人形本店

京雛

 「京雛」という言葉は業界内でもきちんと定義されているわけでもないようです。
当店では京雛とは、「一定以上の技量」 の 「京都在住の人形師」 が「西陣織物の裂地で京都の頭師の頭」 を用いて作られた雛人形のことを指します。これは、京雛という特別なかたちをした雛人形があるわけではなく、いうならば産地表示のようなものですので、いくら上質な雛人形でも他の地域で作られれば京雛とは呼べないからです。こうした条件に当てはまる人形師はおよそ以下の十数人です。

大木平蔵(丸平)、井上雅風、雛幸、大橋弌峰、小西清甫、安藤桂甫、中川春朋、三宅玄祥、大久保寿峰、田中光義、櫻木宗甫、平安紫雲 他
(順不同)

京雛の一部をご紹介します。他にも大きさ、衣裳の色柄によって多くの種類があります。 いずれも量産されるものではありませんので、実物をご覧いただいた上でお選び下さい。
井上雅風(頭師:川瀬猪山)

井上雅風(頭師:川瀬猪山)

装束の厚さを感じさせない、自然で美しいお雛様です。

雛幸(頭師:川瀬猪山)

雛幸(頭師:川瀬猪山)

西陣織りの豪華さを感じさせる、極めて格調高いお雛様です。

小西清甫(頭師:川瀬健山)

小西清甫(頭師:川瀬健山)

可愛らしさも備えた京雛らしい京雛です。なんだかほっとするような姿です。

大久保寿峰(頭師:川瀬健山)

大久保寿峰
(頭師:川瀬健山)

上質な裂地を贅沢に使ったお雛様ですが、ゆったりとした着付けで落ち着いた雰囲気を表現しています

大橋弌峰

大橋弌峰

変わり雛の次郎左衛門立雛です。今は作る職人が少なくなりましたが、味のある伝統的なお雛様です。

井上雅風の官女(頭師:川瀬猪山)

井上雅風の官女
(頭師:川瀬猪山)

人形を見慣れているはずの私たちでさえうっとりします。

小西清甫の官女(頭師:川瀬健山)

小西清甫の官女
(頭師:川瀬健山)

白袿に緋袴の凛とした清楚な官女です。 お雛様全体を上品に引き立てます。