2016年6月アーカイブ

きれい かわいい

 ひさしぶりに名美アートフェアに行ってきました。きれいな棚が売りに出されていたので、2つ買ってしまいました。ひとつはこの引き戸付で、息子のお嫁ちゃんが小さな駒犬を入れてみたら・・・かわいい。しばらくこのまま飾っておきます。
 人形関係の見本市をこの二ヶ月ほど、全国各地をまわって見てきました。中国製やおもちゃ以下なものから一部の工芸品と呼べるものまで玉石混淆もはなはだしく、気持ちをささくれ立たせるものも多いのですが、この茶道具を中心としたアートフェスは造詣のない私が見ていても楽しくなります。同じ指物関係の台や屏風でもなぜこんなにおしゃれで完成度の高いものができるんだろう?わたしたちの業界が学ぶべきものはまだまだたくさんあります。

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におい または こころ

 友人の声楽家から自作のお雛さまを譲り受けました。ずいぶん前から、著名な人形作家に師事して本業の傍ら打ち込んでこられたようです。
 わたしたち「人形屋」がふだん扱っている商品としてのお雛さまとはまったく違うものです。それは何によるものなのかうまく表現ができません。「気持ち」とか「魂」とかが籠められているという表現が、商品としての人形にもよく添えられていますが、そうしたものを感じられる人形はそんなに多くありません。
 プロの職人がこしらえる人形からすると、たとえば頭の胡粉の技術や面相など完成度は劣るかもしれません。しかし、「商品」にはない、思わず手に取りたくなるような「なつかしさ」や、やわらかな「抱擁感」というものがこの人形には漂っています。わたしはそれを「におい」とよく呼びますが、「こころ」と置き換えてもいいかもしれません。「商品」はどうしても売れるかどうかが大前提になります。作者の思いもさることながら、お客様に受け入れていただけるかどうかが最も大切なポイントにならざるを得ません。しかし、そのことがなければ、作者はだれに慮ることなく、自分の好きなように作ることができます。あるいは、贈る人があれば、その人のことだけを考えて作れば良いのです。それが「におい」または「こころ」としてにじみ出るのではないかと思うのです。

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