今日は新暦で重陽の節句です。菊の花が主役なので、さすがに新暦では苦しいですね。
人形は「菊慈童」。亡き母が40年ほど前にこさえたものです。この子はいくつ?そうね、だいたい700歳。
菊に薄い真綿をかぶせてあります。
今日は新暦で重陽の節句です。菊の花が主役なので、さすがに新暦では苦しいですね。
人形は「菊慈童」。亡き母が40年ほど前にこさえたものです。この子はいくつ?そうね、だいたい700歳。
菊に薄い真綿をかぶせてあります。
(※)有職雛系
有職(ゆうそく)とは「有職故実」の有職と同じ意味で使われています。古くは「有識」と書かれていました。有識からわかるように、数々の行事のしつらえや装束、段取り、作法などのことを有職と呼び、今の有識者の有識と同じような意味で使われていました。雛人形の場合には、そうした儀礼装束に則った着付けがされているものを有職雛と呼びます。現代では、京雛など着付けをほどこした雛人形はこの有職系のものと言えるでしょう。着付けの雛人形でも、デフォルメされた江戸時代中期の「享保雛(きょうほうびな)」などは有職雛とは呼ばれません。写実的な雛人形と言い換えることもできます。
京雛の多くはこの有職雛と言えますが、対照的なのが「木目込雛」です。元は小さな木彫りの顔・胴体に裂地を貼り付けたものでしたが、桐塑という木粉粘土が胴体に用いられるようになって量産が可能になりました。自由な造形が可能になり、着付けの有職雛とは違った味わいのお雛さまができるようになりました。他に、博多人形や奈良の一刀彫のお雛さまなど、それぞれ味わいのあるお雛さまがあります。
ここまで書かれてきた重箱のスミ的なことがらは、主にこの有職雛に当てはまるお約束事のあれこれです。では、なぜ、そんな面倒くさい約束事に縛られて人形をつくらねばならないかと言うと、ひとことで言えば、そうすると美しいからなのです。さらに言えば、不思議と上品な作品になるからです。
美しい繧繝縁の親王台。イ草の畳です。
節句文化研究会では、こうした 面倒臭いけどなんだか楽しい節句のお話を出前しています。カルチャースクール、各種団体、学校などお気軽にお問合せください。→HP最後のお問い合わせメールからどうぞ
これまで、いくつかの和文化カルチャースクール様、ロータリークラブ様、徳川美術館様、業界団体様、中学の授業などでお話させていただいています。
※この記事の無断引用は固くお断りします。
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袖の前部分が縫われていません。 縫われています。
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女雛の裾の裏側 男雛の袖口
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「着つつなれにし・・」ほどではありませんが、柔らかく着せ付けられた唐衣。チョウチョが向かい合った文様です。後でふれますが、こうしたお人形にはイ草の畳の台が必須です。
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古典的なチョウチョの文様(写)
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「かさねの色目」の中の「満佐須計装束抄」 原本は実際に染められた布地が貼られています。
美しく見える着物のかさね方が何十通りも記され、それぞれ優雅な名前がついています。平家物語などに女性の装束の説明がよく出てきますが、これがあるとカラフルにその姿が想像できます。
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